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カテゴリ:モチーフについて( 1235 )

当ブログ独自の記法として、「aはbの名前」を「N(a)=b」と書く。また「cxはyを作る」を「C(cx)=y」と書く。


以下は、教本の回答に対する別解である。


問11より、任意の表現a、bに対して、N(x)=ay、N(y)=bxを満たすxyが存在する。a=b=∅とするとN(x)=y、N(y)=xになる。


実際、x=QRQQRQ、y=RQQRQとしてN(x)=RQQRQ、N(y)=QRQQRQとなる。


*下に11章のルールを引用しておきます。


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ここで回答を見た。簡単に書いておく。


1.RはPを知っている。

2.Rは、自分がPを解くのに十分な情報を持っているか、判断ができる。


1と2はPを解くのに十分な情報なので、RはPを解ける。




「RがPを解けたか分からない」または「RはPを解けた」が真なので、全ての組合せを確かめてみる。

(R(P)≠(T∨F))=N

((R(P)=T)=M


としてN∨MがTになる組み合わせは下の3通り。


NM

TT

TF

FT


パターン1は矛盾するのでダメ。

パターン2は「RがPを解けたか分からない」「RはPを解けない」

パターン3は「RがPを解けたかどうかわかる」「PはPを解ける」


つまり、Pが解けたがどうかわかれば、Pは解ける。


どうどう巡りをしているのか?




「完璧な論理学者」をR、Rに問Pが与えられた状態をR(P)、Pが解けたかどうかをTFで表す。十分な情報が与えられた状態をJと書く。任意の人間をAとする。


R(P)=(T∧J)∨(F∧¬J)


AはPの内容と、R(P)の結果がわかれば、A(P)=Tとなる。

言い換えるとJ=((P=x)∧(R(P)=T∨F))


上記の「((P=x)∧(R(P)=T∨F))」は、Pを解くための十分な情報なので

((P=x)∧(R(P)=T∨F))→(A(P)=T)


これを書き換えて

(P=¬x)∨(R(P)≠(T∨F))∨A(P)=T


AにRを代入する。また、RはPの内容を知っているのでP=¬xは偽になり、(R(P)≠(T∨F)だけが残る。


(R(P)≠(T∨F))∨(R(P)=T)


普通語に直すと「RがPを解けたか分からない」または「RはPを解けた」


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解答編


ぼくの考察はおおむね合っていたのだけど最後の詰めで、この問題の持つメタメタ構造を失念したために、正解にいたらなかった。以下で教本の解答を記します。


実際の裁判でKのTFが判明したとすると、仮定の中ではBのTFがわかり、即座に被告の有無がわかる。なので、実際にはBのTFが判明したはずだ。


実際の裁判はB=Tだとする。するとK=Fで、仮定の質問でそれが判明する。すると被告の有無はわからず、論理学者の質問「裁判官は被告の有無をわかったのか?」にたいしてレポーターは「いいえ。裁判官は被告の有無がわからなかった」と答える。


残った可能性は、実際にはB=Fであった場合で、するとKのTFはわからず、仮定の質問の回答が判明しない。だからレポーターは「それを知る術はない」と言ったのだ。


結論として、裁判で判明したのはB=Fで被告は有罪。


いやあ、長かった。


*クイズのネタばらしはマナー違反ではあるけれども、小さい字でながながと書き記したので、よほど根気よく読まないとネタバレにはならない。と判断して記事を上げます。


前回の結果を受けて、今回は仮定から話を進めてみる。


仮定の中で

B=TとするとK=FとなりH=無罪

B=FとするとH=有罪

K=TとするとB=FとなりH=有罪

K=FとするとBのTFはわからずHの有無も不明。


なので、実際にはB=Tが判明した、が正しいのではないか?


どうどうめぐりをしてここまできた。いったん解答を見ます。




次に、裁判官がKBどちらのTFを確かめたのか、またその結果を再び検討する。


(K=T)→(B=F)→(H=有罪)

(K=F)→(B=T∨F)→(H=有罪∨無罪)


(B=T)→(H=無罪)

(B=F)→(H=有罪)


つまり、K=Fだけでは被告の有無はわからないけれども、それ以外のときには判断できる。なので、実際の裁判ではBのTFを判断したことになる。


そして、実際の裁判でB=Tが判明したら仮定の裁判でK=Fになり、すると仮定の中でBのTFがわからず、被告の有無もわからない。


実際の裁判でB=Fが判明した場合を検討する。仮定の裁判でK=Tが判明するとB=Fになり被告は有罪。仮定の裁判でK=Fだと、BのTFがわからず、被告の有無もわからない。


実際には裁判官は被告の有罪無罪(BのTF判断と同値)がわかり、仮定の中ではわからない。念のために逆のケースも検討してみる。


実際の裁判でK=Tが判明したとして、仮定の質問ではB=Fがわかり、被告は有罪だ。

実際の裁判でK=Fが判明したとして、仮定の質問ではB=T∨Fとなり、被告の有無はわからない。




連載1回目のパターンを再掲する。


パターン2「被告は有罪∧被告は前科持ち」「被告は有罪∨K=T」

パターン3「被告は無罪∨被告は前科なし」「被告は無罪∧K=F」

パターン4「被告は無罪∨被告は前科なし」「被告は有罪∨K=T」


このパターン4の後半、K=Tはありえないので「被告は有罪」だけが残る。検事の主張「被告は無罪∨被告は前科なし」の「被告は無罪」と矛盾するので、検事の主張は「被告は前科なし」だけが残る。書き直すと下になる。


パターン2「被告は有罪∧被告は前科持ち」「被告は有罪∨K=T」

パターン3「被告は無罪∨被告は前科なし」「被告は無罪∧K=F」

パターン4「被告は前科なし」「被告は有罪」


被告の有罪とBのTFが連動している。具体的にはB=Fのとき、そのときに限り被告は有罪。




「答えたのがもう一人で、B=Fだった場合」を検討する。K=Tならば被告は有罪。K=Fならば、被告の有罪無罪はわからない。


「答えたのがもう一人で、K=Fだった場合」を検討する。B=Tならば被告は無罪。B=Fならば、被告の有罪無罪はわからない。


裁判官はKかBのどちらがTであるとわかったはずだ。そしてそれは等価なので、論理学者がどちらかを選ぶことはできない。僕のどこが間違っているのか?


やりなおし。




次は、前回までのことを考察した論理学者を取り上げる。論理学者の質問は「答えたのがもう一人ならば、裁判官は被告が有罪かどうかをわかったか?」である。


前回の最後に検討した式を逆に書いたものがそれだ。


(B=T)→(K=F)→(H=無罪)

(B=F)→(K=T∨F)→(H=有罪∨無罪)


(K=T)→(B=F)→(H=有罪)

(K=F)→(B=T∨F)→(H=有罪∨無罪)


「答えたのがもう一人ならば、被告が有罪かどうかはわからない」のでB=FかK=Fが該当する。しかし裁判官はわかった。とすると、どうなるか?