「スマリヤン記号論理学」の、問8.3の解答にミスプリを再発見
住民A「わらしは悪漢で、この島に埋蔵金はない」
「わらしは悪漢」を「A=F」
「この島に埋蔵金はない」を「q」
とする。上の文は
(A=T)↔︎{(A=F)∧q}
となる。つまり、Aの言うことが正しければ、という前段が付くわけだ。
さて、正直な発言者(騎士)は、「自分は嘘つき∧〇〇だ」と発言できない。「自分は嘘つき」と「〇〇だ」の両方とも真でなければ、「自分は嘘つき∧〇〇だ」は真にならないから。つまり、前ツイートの発言者Aは、悪漢である。
なので、{(A=F)∧q}は偽であり、
¬{(A=F)∧q}
が真になる。ド・モルガンの定理により書き換える。
¬(A=F)∨¬q
さらに、
(A=T)∨¬q
としよう。A=Tが偽であることはすでに示した。なので、¬qの真偽が、直上論理式の真偽となる。
(¬p=T)のときに、悪漢Aの発言は偽となり、整合性がとれる。pとは「島に埋蔵金がない」であるから、¬pは「島に埋蔵金がある」となる。
さて、P66の問題解答には、「住民は悪漢で、この島に埋蔵金がない」とある。どっちが正しいのか? 訳者である川辺先生に聞いたところ、僕が正しい。
#スマリヤン記号論理学
表題の「再発見」とは、すでに訳者と監修者である、川辺、高橋、両先生がご承知であったからです。
https://twitter.com/ShoichiroT/status/441749414927822848