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解題「至福の超現実数」 4

いままでのまとめ。

コーンウエルの規則。

「規則1 x=(XL,XR) ただしXL≱XR」
数は、以前に作られた数からなる左右2つの集合に応じ、左集合のすべての要素は右集合のどの要素より大きくなく、等しくもない。

*数はいきなり現れるのではなく、あらかじめ作られた数からなる集合を左右に割り振ることで生成されるのです。数はある時点で作られるので、起源を無限にさかのぼることはできません。あとで、この意味が効いてきます。

「規則2 x≦y とはXL≱y かつ x≱YR」

そして、編中の登場人物による発見。
「X、Yがなにかの集合ならば、x=(φ,X)とy=(Y,φ)は数で、かつx≦yである」

x=0=(φ,φ)
y=0=(φ,φ)

x≦yは、φ≱x(=0) かつ y(=0)≱φ なので、成り立つ。
0≦0 は正しい。

1=({0},φ)
-1=(φ,{0})

-1≦0は、 0≱0 かつ -1≱φ 成り立つ
0≦1は、 φ≱1 かつ 1≱φ 成り立つ
-1≦1 は φ≱1 かつ -1≱φ 成り立つ

逆に、0≦-1は? φ≱-1 かつ 0≱0


0≱0 は、「ゼロはゼロよりも大きくなく、同様でもない(等しくない)」の意味です。ここで矛盾します。なので、0≦-1は否定されます。
by tomoarrow | 2013-06-20 07:00 | モチーフについて | Comments(0)