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円周率その後

先日の記事では、機械による乱数の暗号解読の可能性を書きました。そしてそれが、機械による創作に該当するのか? との疑問も提示しました。

僕は、仮に乱数から意味を抽出したとしても、それが原理主義的な意味で、「機械による創作」と断言するのは、むつかしいと思います。暗号のアルゴリズムを作るのは人間だし、機械は人間の手作業を代わりに行うだけです。

でも機械に創作ができないのか? というと、それも違うと思うのです。円周率の計算にしても、人間には桁数をどんどん上げるのは不可能なわけです。円周率計算プログラムは、実質的には機械による乱数の生成とも呼べるのではないでしょうか。

この「実質的」が、人間と機械の関係には、非常に大切だと思うのです。

*この記事は草上仁の短編をもとにしています。ばらすと悪いので、作品名は挙げませんが。
by tomoarrow | 2011-11-24 07:00 | モチーフについて | Comments(0)