「戦慄のミレニアム」
角川スニーカー文庫
1999年にハルマゲドンが起きて、恐怖の大王によって人類が滅亡する。90年代の末期には、こんな事を信じている人もそれなりの人数いたでしょう。
この本では、天使が「ヨハネの黙示録」に従って、空に現れるニューエルサレムとか、神の国の構成員とか、人類滅亡プログラムを走らせるのです。ニューエルサレムが降りてくる時の潮汐力の影響や、材質による硬度の影響など、細かいところを描写していて面白い。
描き出されるのは、狂信や無知の恐怖。良心や信念の大切さ。テーマは「地球移動作戦」や「神は沈黙せず」に通じるものがあります。
キリストの意外な一面も描かれています。おすすめ。