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「アインシュタインの夢」

アラン・ライトマン
早川epi文庫

若き特許局員アインシュタインは夜ごと奇妙な夢に悩まされていた。現役物理学者の異色作。


これはカルヴィーノの「見えない都市」を彷彿とさせる、と思いながら読みましたが、はたして解説にもそう書いてありました。アインシュタインが相対論に取り憑かれていた頃(特殊相対論論文完成前の二ヶ月半。1905/4/14から1905/6/28まで)に見たかもしれない夢を綴った、夢文学です。

時間がない世界、因果が狂った世界、時間の終わりがある世界、等々さまざまな時空の歪んだ世界を描写してゆく奇妙な小説です。学術的で哲学的でユーモアティックで適度に軽くて、じつに楽しい本だと思います。

ど真ん中の幻想文学を読みたい方にお勧めします。
by tomoarrow | 2010-09-02 07:36 | 書物について | Comments(0)