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「百万のマルコ」

創元推理文庫
柳広司

おなじみマルコ・ポーロがジェノヴァの牢獄で、牢仲間に語るほら話。ジパングで黄金を手に入れる方法や、山の老人との対決など、どこかで聞いたことのあるポーロ伝説を、ミステリとして騙る、愉快な本。

アシモフの「黒後家蜘蛛の会」のように、硬派なミステリというよりもとんちとかクイズみたいな話も多いが、この形式の短編集ならそれも当然であろう。アジア各地のエキゾチックな光景を無責任に展開する、旅ミステリでもある。

もちろん、マルコ・ポーロはほら吹きなのでここで描かれる異国はみな嘘っぽいことは当然である(笑い。

舞台はあくまでジェノヴァの牢。一種の「クルミの中の世界」とも言える。
by tomoarrow | 2010-08-16 07:05 | 書物について | Comments(0)