「わたしと彼の パスタ! パスタ!!」
主婦の友社刊 1996
今日はお料理の本のご紹介です。
「わたしと彼」のタイトルがいいですね。恋人同士で楽しくパスタを食べよう、と云うコンセプトです。
恋人同士が一緒に手作り料理を食べるシチエーションがどれほどあるのか、想像すると楽しいですね。お互いの部屋に遊びにいくとか、通い婚とか*、同棲とか。
中身も当然、いちゃちゃムードたっぷりです。
混ぜ合わせるだけで簡単に作れるソースの項は、「急に彼が「パスタ食べたい」なんて言ったときに大活躍してくれるはず」と結んであります。
「あなたの彼は(ボンゴレビアンコとロッソと)どちらがお好き?」
「(豪華なお料理のページで)ふたりの特別の日のために、あるいはパーティのときに、腕によりをかけて作りましょう」
「彼とふたりだけの、とっておきの時間のために、大事にストックしておきたいスペシャルディナーメニューです」
さて肝心のレシピです。じつはこれがいいんです。節約料理とか簡単料理ではなく、ほんとうにおいしい料理を作ろうとする気概を感じます。
「魚介のミートソーススパゲッティ」は、いかの足、殻つきえび、殻つきアサリ、殻つきムール貝、アンチョビを用意して、殻を外して包丁で混ぜ合わせながらたたけ、とあります。ほかのお料理でも、野菜や魚介は基本的に生の新鮮なものを、手早く調理するよう書いてあります。スープストックやトマトソース、ホワイトソースの手作りも奨励しています。
きちんとした材料を大事に調理して、おいしいお料理を作ろうとする姿勢に、僕は好感を持ちます。料理に手間をかけるのって、まっとうで健全です。
*内緒だが、実は僕も2年ほど通い婚をしていたことがある。内緒ですよ。