骨格フェティシスト
その「なにか」とは何でしょうか。僕にとってのそれは、相同性にあると思うのです。同じ機能を持つオブジェクトが、進化の過程でデモニッシュに変形する奇態な美、それが頭骨の魅力です。
骨マニアは多くいるでしょうし、その方々はおそらく、大腿骨一本でそれが何の骨かを察することも出来るでしょう。でも僕はそんな学問的なことを言い出すつもりはないのです。
脳を包むケースであり、眼球を収める穴が二つあり、口がある。それが頭骨の基本的なかたちです。そのルールを守りながらあらゆるバリアントを提示してくれる変奏曲、それが頭骨の魅力だと、僕はかたく信じるのです。