「消滅の光輪」
ハルキ文庫/創元文庫
これも20年ぶりくらいの再読です。あまりにも面白くて、3日くらいで一気に読みました。
新星化する星系から、全住民を待避させるんです。でもその住民は、当然ですが社会を作っているので、そうそう簡単にはいきません。あちこちに力を持った会社や機構があるし。
ただ、そんなのはむしろ背景ですね。全編が主人公のうじうじとした独白で、これがべらぼうに面白いんです。ぐずぐずしていて、ロジカルで、やる気だけはあって。
いわゆるSFらしいSFではありません。幻想文学と思うと、実に良いです。