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「消滅の光輪」

眉村卓
ハルキ文庫/創元文庫

これも20年ぶりくらいの再読です。あまりにも面白くて、3日くらいで一気に読みました。

新星化する星系から、全住民を待避させるんです。でもその住民は、当然ですが社会を作っているので、そうそう簡単にはいきません。あちこちに力を持った会社や機構があるし。

ただ、そんなのはむしろ背景ですね。全編が主人公のうじうじとした独白で、これがべらぼうに面白いんです。ぐずぐずしていて、ロジカルで、やる気だけはあって。

いわゆるSFらしいSFではありません。幻想文学と思うと、実に良いです。
by tomoarrow | 2012-03-02 07:00 | 書物について | Comments(0)