眼の自然
水平、奥行きのパースは距離をつかむのに必要です。そして、敵や獲物との間合いを計るのは、生命に直結します。
対して縦、高さの感覚は、さほど重要ではありません。空を飛べるわけでもないし。
高いビルを下から見上げると、パースがつきます。でもそれは、高さを距離に変換しているのでしょうね。
僕は、こんなことをつらつら考えるのです。
超高層ビルをすこし離れたところから見た絵は、
前後、左右、上下の3方向にパースを付けることがあるけど、
実際にこの技法を使うことはあまりないって、
美術の時間に習ったと思いました。
高さにパースをつけないのは、上下方向にパースがつくくらい
高低差のある風景が、あまりないからだろうと思います。
めったに見かけないので、描いても不自然に見える、
ということなのでしょう。